
2026年10月25日、熊本競輪場で開催された開設76周年記念GⅢ「火の国杯争奪戦」の決勝で、岐阜の山口拳矢選手が優勝を飾りました。
今回の山口選手は、特定のラインに属さない単騎での参戦。強豪がそろった決勝で、位置取りと展開を見極めながら勝機をうかがい、最後は鋭い差し脚で栄冠をつかみました。
2着には地元・熊本の嘉永泰斗選手、3着には眞杉匠選手が入線。地元勢が主導権を握る展開のなか、山口選手が一瞬のチャンスを逃さなかったことが勝敗を分けました。
この優勝は、山口選手にとって通算6回目のGⅢ制覇。9月の岐阜記念に続く今年2度目の記念競輪優勝となり、年末のKEIRINグランプリ出場を懸けた賞金争いでも大きな意味を持つ勝利となりました。
決勝を振り返る!山口拳矢が勝機をつかんだ瞬間
地元・松本秀之慎が突っ張り先行
決勝は、地元の松本秀之慎選手が前受けから主導権を握る展開となりました。
松本選手は赤板過ぎに外からの動きを突っ張り、先行態勢を確立。後ろには嘉永選手が続き、地元コンビがレースを引っ張ります。
一方、山口選手は単騎ながら好位置を確保。スタートから位置取りを意識し、地元勢の後ろを追走できたことが、勝負どころで大きな意味を持ちました。
競輪では、単騎の選手はラインの援護を受けられないため、自ら位置を確保し、他のラインの動きを読みながら仕掛ける必要があります。山口選手は無理に前へ出るのではなく、チャンスを待ちながらレースを進めました。<Cite refs={[“turn963317search9”]}/>
眞杉匠のまくりに嘉永泰斗が番手まくり
レースが大きく動いたのは、最終バックに向かう勝負どころです。
眞杉匠選手がまくりを仕掛けると、前を走る松本選手の番手にいた嘉永選手が反応。2コーナーから番手まくりに出て、地元優勝を目指して前へ踏み出しました。
嘉永選手にとっては、地元の記念競輪で勝ち切るための大きな勝負。前の松本選手が作った流れを生かし、自ら先頭に立つ形となりました。
しかし、その動きを冷静に見ていたのが山口選手です。嘉永選手の仕掛けに続きながら、外だけでなく内のコースも意識。最終3コーナーで嘉永選手の内へ進出しました。
一瞬の判断で内を突き、鮮やかな差し切りV
勝負を決めたのは、山口選手の瞬時の判断でした。
嘉永選手が番手まくりで前に出るなか、山口選手は内側のスペースを見逃さずに進出。最終2センターで先頭に立つと、直線でも力強く伸び、後続を振り切りました。
結果は山口選手が1着、嘉永選手が2着、眞杉選手が3着。山口選手が単騎の不利を感じさせない巧みなレース運びで、見事に優勝を手にしました。3連単は7-1-2で12,670円となっています。
今回の勝利は、単純な脚力だけでは説明できません。スタートで好位置を確保し、地元勢の先行を追走し、勝負どころで相手の仕掛けを利用する。そして最後に、わずかな進路を見つけて踏み込む。山口選手のレースセンスが凝縮された決勝だったといえるでしょう。
山口拳矢の強みは位置取りと柔軟な判断力
今回の火の国杯争奪戦で改めて注目されたのは、山口選手の柔軟なレース運びです。
単騎で戦う場合、前を走る選手の仕掛けに合わせて動く必要があり、自分のタイミングだけでレースを組み立てるのは簡単ではありません。位置取りを誤れば、勝負どころで後方に置かれてしまうリスクもあります。
それでも山口選手は、スタートから好位置を意識し、地元勢の後ろを確保。嘉永選手が番手まくりに出ることも想定しながら、内外どちらにも対応できる態勢を整えていました。
優勝後のコメントでは、単騎だったためスタートが勝負だと考えていたことや、相手の仕掛けを見ながら内外の両方を考えていたことを明かしています。また、踏み込んだ際に嘉永選手と接触した感覚があったものの、1着への手応えはあったと振り返りました。
状況に応じて進路を選び、勝機を逃さずに踏み込む。今回の優勝は、山口選手の判断力と勝負強さを印象づけるものとなりました。
通算6回目のGⅢ優勝!岐阜記念に続く連続V
今回の火の国杯争奪戦は、山口選手にとって通算6回目のGⅢ優勝です。
さらに、9月の地元・岐阜記念に続く今年2度目のGⅢ優勝となりました。大舞台で思うような結果が出ない時期を経て、再び結果を残したことは、今後の戦いに向けても大きな自信につながりそうです。
山口選手は優勝インタビューで、今年2月の全日本選抜以降は成績が振るわなかったと振り返り、今回の優勝で賞金争いに参加できる位置まで戻れたことを語っています。
競輪では、一度の優勝が次のレースへの自信につながるだけでなく、賞金ランキングにも影響します。今回の勝利は、山口選手が年末の大舞台を目指すうえでも重要な一勝になったといえるでしょう。
KEIRINグランプリ出場へ!次は防府記念に注目
山口選手にとって、これからの大きな目標の一つがKEIRINグランプリ出場です。
今回の熊本記念優勝によって賞金を上積みし、賞金ランキングからのグランプリ出場にも望みをつなぎました。ただし、出場権の行方は今後の競輪祭などの結果にも左右されるため、今回の優勝だけで出場が決まったわけではありません。
山口選手は次走として、10月31日に開幕する防府記念への追加出場が決まったことにも触れています。熊本での激戦から間隔が短いため、疲労を回復させながら次の開催に備えることが重要になります。
防府記念でも結果を残せれば、年末に向けた賞金争いはさらに注目を集めそうです。熊本で見せた位置取りと判断力を次の舞台でも発揮できるのか、引き続き山口選手の走りに注目したいところです。
まとめ:山口拳矢が単騎から勝利!勝負強さを示した熊本記念
2026年10月25日の熊本GⅢ「火の国杯争奪戦」は、山口拳矢選手が単騎から鮮やかな差し切りを決め、優勝を飾りました。
地元の松本秀之慎選手が突っ張り先行で主導権を握り、嘉永泰斗選手が番手まくりで勝負に出る展開。その動きを冷静に見極めた山口選手は、最終3コーナーで内へ進出し、最後まで力強く踏み切りました。
2着は嘉永選手、3着は眞杉匠選手。山口選手にとっては通算6回目、今年2度目のGⅢ優勝となり、KEIRINグランプリ出場を懸けた賞金争いでも大きな一歩となりました。
単騎でもチャンスを逃さず、展開を味方につけて勝ち切る。今回の優勝は、山口拳矢選手のレースセンスと勝負強さを改めて印象づけました。
次走の防府記念、そして年末の大舞台へ。山口選手がどこまで勢いを伸ばすのか、今後の活躍に期待しましょう。





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