城下町・小田原に息づくスピード文化
神奈川県西部、相模湾を望む小田原市。
かつて北条氏の本拠地として栄えたこの城下町には、今なお伝統と風情が息づいています。
そんな歴史の街の一角にあるのが、「小田原競輪場」。
緑豊かな山々と潮の香りに包まれたバンクでは、選手たちが情熱の走りを見せます。
城下町の静けさとは対照的に、レース中は場内にどよめきと歓声が響き渡る——。
まさに“小田原スピリット”を体感できる場所です。
アクセスと立地──小田原駅からわずか10分の好立地
小田原競輪場はアクセスの良さが抜群。
所在地:神奈川県小田原市城山4丁目10-1
最寄駅:JR・小田急線「小田原駅」から徒歩約10分
無料送迎バス:開催日には駅西口から運行
東京・横浜方面からも電車一本で到着でき、観戦初心者でも迷うことなく訪れることができます。
また、駅周辺は観光スポットが豊富で、観戦前後に小田原城や海鮮グルメを楽しむファンも多いです。
歴史と自然が調和した街並みを歩きながら、少しずつバンクの熱気が近づいてくる——。
この“観戦までの道のり”さえも、小田原競輪の楽しみのひとつです。
バンクの特徴──小田原は“テクニカルなスプリントバンク”
小田原競輪場は、全国的にも珍しい直線が短めの400mバンク。
コーナーがきつく、スピードの緩急が勝負を分けるテクニカルコースとして知られています。
バンクデータ
周長:400m
直線距離:56.0m(全国でも短め)
カント(傾斜):34°
バック幅員:9.0m
ホーム幅員:10.0m
コーナーが急なため、逃げ型の選手が有利。
後方からのまくりは外を大きく回る必要があり、スピードロスが大きくなります。
また、山に囲まれているため風の影響が少なく、展開の読みが重要な戦略型バンクでもあります。
レース傾向──“逃げて粘る”が勝利の鍵
小田原バンクでは、「主導権争い」がそのまま勝敗に直結することが多いです。
傾向まとめ
| 決まり手 | 出現率 | 備考 |
|---|---|---|
| 逃げ | 約45% | 先行有利。粘り脚が求められる。 |
| まくり | 約35% | コーナーをうまく回れる選手が強い。 |
| 差し | 約20% | 直線が短く、届きにくい。 |
つまり小田原は、“積極的に動いた者が勝つ”バンク。
逃げ選手がペースを掴み、ラインを固めて押し切る展開が多く見られます。
そのため、先行型ライン+番手選手の組み合わせに注目。
一方、まくりタイプが勝負するなら、3コーナーの入り方とタイミングが命取りになります。
観る側としても、レース序盤の駆け引きから目が離せません。
小田原ならではの戦術──「地脚勝負」の舞台
小田原は、スピード一辺倒ではなく、地脚(じあし)=持久力がモノを言うバンク。
コーナーが連続するため、単純なスプリント力では勝てず、脚を溜めて持続的に踏み続ける力が求められます。
「最終ホームで誰が先に動くか」
「番手がどのタイミングで仕掛けるか」
選手の“読み”と“判断力”が試される場でもあります。
この地脚勝負こそが、小田原競輪場の真の魅力と言えるでしょう。
施設と雰囲気──レトロ感と快適さが共存
小田原競輪場は、開設以来70年以上の歴史を持つ老舗バンク。
そのレトロな雰囲気を残しつつも、随所にリニューアルが施されています。
一般入場料:無料
スタンドは見やすい階段状構造
食堂では小田原おでん・アジフライなどご当地グルメ
売店・的中くじの販売コーナーも充実
特に「湘南の風を感じる観戦スタンド」は人気。
夏場は潮の香りが漂い、冬場は富士山を遠くに望むこともできるなど、開放感あるロケーションが魅力です。
さらに、初心者向けの「ビギナーガイド」や「予想講座」なども定期開催。
地元ファンと観光客が交わる“あたたかい競輪場”という印象が強いです。
旅打ち・観光の楽しみ──“小田原+競輪”が最高の一日
小田原競輪場のもう一つの魅力は、観戦と観光を同時に楽しめる点。
周辺おすすめスポット
小田原城(徒歩約15分):桜や梅の季節は絶景。
早川漁港(車で10分):海鮮丼やアジフライが人気。
鈴廣かまぼこの里:地元名産の食文化体験ができる。
箱根温泉:電車で20分、旅打ち帰りに温泉も◎。
観戦の合間に小田原城を散策し、帰りに海沿いで夕食──。
そんな“小田原らしい休日”を過ごせるのも、この競輪場ならではの醍醐味です。
イベントとナイター開催──地域とともに
予想の楽しみ方──“ラインの意識”を読む
小田原で勝つための予想ポイントは、「ライン結束」と「ペース配分」。
逃げラインが主導権を取ったとき、番手・三番手の選手がどこで動くかを読むのがコツです。
予想のヒント
逃げラインの強さを重視。
差し・追込み型は直線が短いので減点。
地元勢が積極的なときは強気に買う。
風向きよりも“ペース変化”に注目。
地味に思える展開でも、最後の1周で劇的な逆転劇が生まれることも。
だからこそ小田原のレースは「最後まで目が離せない」とファンに評判です。
まとめ:伝統と情熱が交わる“小田原のバンク”
小田原競輪場は、
城下町の風情と歴史
テクニカルなコース
地元密着の温かさ
アクセス・観光の便利さ
これらを兼ね備えた、“情緒あるスピードステージ”。
逃げて粘る者、勝負を仕掛ける者、読みを極める者——。
それぞれの選手の生き様が、短い直線ときついカーブの中で交錯します。
潮風が吹き抜けるバンクの上で、歴史と現在が重なる——
小田原競輪場は、そんな“時間を越えたドラマ”を感じられる場所です。



